セラピストのコラム

2014年 9月

今年の夏は大雨に見舞われた夏になりました。
湿度が高くなると香りがこもりやすくなります。
40歳を過ぎた頃から発生する「加齢臭」。
男性特有と思われがちですが、臭いのもとは「ノネナール」という成分で 男女共に体から分泌されます。
汗腺から出たばかりのノネナール。汗、皮脂だけではあまり臭いませんが 時間の経過とともに徐々にバクテリアが繁殖し6時間後から臭い出します。
密閉された空間にこもる匂いの多くはこの加齢臭が多いように感じます。
シャワーが使えない環境ならば除菌シートで清潔にした肌にレモンやマンダリン、ベルガモットなどの シトラス系の清涼感のある香りを使うと、短時間で香りがとぶため、匂いがこもる心配はなく、 香りに触れた人はすがすがしい気分になるでしょう。
また、いい香りを嗅ぐことは脳にもよい影響を与えることが実証されています。
以前は視覚や聴覚に比べると臭覚の研究は遅れていましたが
2004年にリンダ・バック博士が匂いを認識し記憶するメカニズムを解明し
ノーベル生理学・医学賞を受賞してから研究領域が進んでいます。
ネズミにいい香りを毎日嗅がせてみたところ、3週間後には脳の神経細胞が増えたという実験結果があります。
さらにアルツハイマーの患者さまがアロマの香りを嗅ぐことで認知機能を改善できるのではと期待されています。
ご年配の方々にもシトラス系の香りは心地よいと思っていただけるのではないかと思いますので
認知症や脳の衰えの予防、生活の質の向上に役立ってくれたら素敵ですね。

spacer